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屋久島雑感その1 縄文杉のこと

 屋久島といえば縄文杉が有名です(最近は「もののけ姫の森」こと白谷雲水峡のほうが入り込み客数は多いようですが)。

 今回も縦走路の途中で通りましたが、初めて目にした15年前の姿は見る影もありません。これだけを目指してやってくると、がっかりするかもしれません。

 じつは縄文杉を見てきた人たち30名以上に感想を聞いてみたのですが、「すっごく良かった」という人は一人しかいませんでした。ですが「帰り道のあそこが綺麗だった」とか「バスを降りて歩いたあの町が面白かった」とのことで、島じたいには好印象を持って帰るようなのでこれで良いのかなとも思います。

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 島の人にとっての杉はどのような存在なのでしょうか?「もっと他に良いところがいくらでもある」という人が多いし、「縄文杉の凄さは四季を通じて何十回も通わないと解らない」という人もいます。

 ただ、島の人がどう思っていようと、縄文杉が島のシンボルになってしまっていることは間違いないでしょうし、その知名度と徒歩往復9時間という絶妙な位置関係から(良い言葉が見つからなくて申し訳ないのですが)「観光上の食い扶持」としてはずいぶん働いてくれているように感じます。

 一部報道機関で入山制限のことが報じられていますが、現時点ではまだ具体的な動きは無いようで、「勇み足」との表現もあります。今回「縄文杉の問題は結局、トイレの問題」という話を、観光業に携わる4名の方から聞きました。だとしたらお客さんの意識しだいでかなり解決出来るような気もするのですが・・・そんなレベルを越えているのか、そんなことを考えない気楽さが旅人の楽しさなのか・・・でもそういうことを考えるのもまた面白い旅だとも思うのですが、そこに住み続けるわけではない以上、無責任のそしりは免れないかもしれません。
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(注:携帯トイレも完全な解決策ではないそうです)

by hyakusyo-mikan | 2010-04-22 20:27 | 視察等旅行