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早生ミカン発送第一陣

 早生ミカンの発送作業を始めました。
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 収穫したミカンはコンテナに薄く延ばして風を通しておきます。「予措」といって、こうすることで表皮がしまり保存性が高まります。ある程度たまったところで、手作りの選果台にあけて傷モノをはじいていきます。
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 右のような傷があるとそこから腐ることが多いので、これは取り除きます(がごくたまに見逃してしまうことがあるかもしれません。すみません)。こういうのはすぐ傷むので、私達のお腹の中に収まります。
 左側のようなものは店頭では見かけないと思いますが、奥のほうは表皮だけの問題なので、これはお届けさせていただいてます。手前の超小型は以前ははじいていたのですが、「お弁当にまるのまま入れられて良い」という声があり、中身に問題があるわけではないので今年から入れ始めました。
 難しいのが真ん中辺りで、よく見ると表面に突いたような、あるいは裂けたような小さい傷があります。この程度なら表面だけで止まることが多いのですが、傷むとしたらここからです。万全を期すならはじくべきなのでしょうが、そうするとお届けできるミカンの量も減るし、他の使い途もあるとはいえ多すぎると利用が追いつかず大量のミカンを腐らせてしまうことになります。もったいないし今の価格設定では難しいです。そういうわけで、これぐらいの傷であれば入れてしまうことが多いです。出来たらこのようなものから食べて頂けるとありがたいです。
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 選果したものを静かに箱に入れていきます。このとき箱をいくつか並べておき、まんべんなくミカンを振り分けて、特定の樹のミカンが片寄らないようにしています。以前は箱も再利用品で大きさがバラバラだったのですが、最近、中古箱の入手が難しくなり、ついに段ボール屋さんに発注しました。十分な強度をもったうえで一番シンプルな箱です。

 小規模な個人農家の発送はだいたいこのような感じです。もう少し大きくなると、小型電動の選果機ぐらいはあるかもしれません。そういう機械にはサイズ分けのドラムが付いていて、L/M/Sのサイズ別販売をしているところも多いですが、うちは基本的にすべて家庭用ということで、2S中心のS.M.L混合です。
 JAなど大規模な選果場になると、糖酸の非破壊センサーがついていて、すべてのミカンを測ります。なので当たり外れがないのは良いのですが、選果機に入ってから出口まで数百メートルあるうえ、さらにトラックにゆられて市場~中卸~小売店と、届く頃にはすっかり古くなってしまうことも多いのが残念です。まあそのアドバンテージがあるので、私のようにキャリアの浅い農家でも「お店で買うより美味しいミカン」を実現することが出来るわけではあるのですが・・・

 ミカンがどんどん採れる時期には、3日前に採ったものを午前中に発送して午後から収穫、翌日は2日前のものを・・・という感じでどんどん流れていくのですが、味ののり方にも波があって、毎日同じように採れるわけではありません。今年はとくに遅い感じで、今現在食べられるものはあと2日ぐらいで出し尽くしてしまいそうです。その次いつになるかは天気しだい・・・。

 

by hyakusyo-mikan | 2012-11-22 08:13 | みかんの作業