あいかわらず写真が見にくくて申し訳ないのですが、ひと月半草を放置した畑です。
![]() 最近「草を生やしたほうがいいらしいですね?」という質問を良く受けるのですが、「有機無農薬で出来るのですか?」「農薬や化学肥料は体に悪いのですか?」 とあわせて、有機農家が返答に困る三大質問ですね。 というのは、まず「出来る、出来ない」「良い、悪い」の線引きをどうするかという問題があって、前者であれば10年続ければまあ出来たで良い、という人もいるし、苗作りから改植まで、(通常50年以上)無農薬じゃなければ認めないという人もいます。 さらに「断言できることって、世の中で、そうざらにはない」という問題があり、後者であれば「急性的な体調不良と高い因果関係が認められる農薬もありますが、食物に残留するぐらいの量なら、ほとんどの人に対し健康には問題がないといえます」というぐらいにしか言うことが出来ないのです。 余談ですが、よく誤解されますが私は「今の作物は農薬漬けで体に悪い」と言ったことはありません。無農薬栽培をしているほうがリスクの受動に対する自由度が高いということなら言ったことがあります。 でももし、人体に危害を加える要素があったにせよ、散布している農民の大半に大きな健康被害が出ていないところを見ると、食べる人が気にするほどではないだろうと考えるのが自然なのではないかと思います。もっとも、ある種の物質に特別敏感な体質をお持ちの方については、その限りではないかもしれません。 と、こういう理屈はきりがないので現場の報告だけさせてもらいますと、我が家の極早生の園地の場合ですが、8年間草生を続けたところと清耕を続けたところで比べると、樹の元気さという点では後者のほうが上のようです。特に5月ごろの草刈をしないと、夏にみかんが十分栄養を吸えていないような気がします。 ただ、真夏の本当に暑い、乾燥した状態が続くようなとき(ちょうど今みたいな感じですね)だけは、草があるほうが葉っぱはしおれていません。ということは暑さや乾燥がマイルド化されているということではないかと思います。 みかんの品質面では、草生のほうが大きくなりにくくて、表面が綺麗でないのですが、日焼けの被害はありません。 結局、草を生やすことの良いところも悪いところもあり、園地や品種によっても違うので一概には言えないのだろうと思います。有機農業だと「自然のままがいい」というイメージがあるようですが、実は「有機農業の古典的バイブル」と言われている本には、草の害が説かれています。でも、あるものを利用するのが有機農業的な考え方なので、これからは草生栽培をする人が増えてくるでしょう。果樹の有機栽培は野菜よりずっとマイナーなのですが、情報交換する場の必要性を感じます。 梅雨の間に茂った草。刈っても刈っても・・・。
![]() 南国熊野では、少しの油断であっという間に雑草が木の背丈を越し、つる植物がからみついてみかんに日が当らなくなります。下草はいくら生えても大丈夫なのですが、日差しを遮られるとすぐに弱って1年で枯れ始めるということは、9年間の実験と観察で経験ずみです。 9箇所の田畑を一回りするのにのべ3日。草刈の委託を受けている園地が2箇所あるので、合計1町5反で4日かかります。でも1日じゅう草刈をすると背中が痛くてたまらないので、朝涼しいうちに1時間半づつ小分けしています。そうすると最後の畑を刈り終わったころには、最初の畑がまた刈らなければならないほど延びているのですが。 でも草の伸びが速いということは、作物もよく育つということ。タイミング良い草刈を目指して、日夜研究中です。 昨年は3種類のコムギを蒔いてみましたが、この中で一番成績がよかったのがパン用新品種、ユメシホウでした。よかったと言っても種籾が一つかみだけだったので2kgぐらいにしかなりませんでしたが・・・。
今年はこれを種籾にして、メインの品種に持ってこようと思います。 ![]() 我が家におけるコムギの位置づけはちょっと難しいところがあって、米のように自家用としてなくてはならないというものでもなく、みかんのように換金するわけでもありません。水路と機械が整えられている状況であれば米のほうが断然効率が良く、生憎と言いますか幸いと言いますか、今はむしろ田んぼが余っている状況です。 じゃあなぜ作っているのかというと、コミュニケーションツールかなあ・・・。若い人はパン焼き、年配の方は水飴づくり等々、結構喜んでもらえます。あとは休耕地を裸にしないためかな? でも将来、体が弱って、機械も動かなくなって、借地も返して、家の周りだけで暮らしたいと思ったらコムギと米の二毛作は魅力的ですね。 2月の陽気で普段より早く咲いたサクランボは、その後の寒さで全滅しました。梅も場所により、8割の減収だそうです。
みかんは花の咲くのが遅いのでそのようなことはありませんでしたが、家の近所の清見ではまだ蕾がついています。 ![]() もうひとつの異変?がナギナタガヤの増殖。グランドカバープランツとして5年ほど前まで試していたことがありましたが、結局他の雑草に負けて上手く育ちませんでした。ところが今年は、種を蒔いていないところにまで大発生。 ![]() 堆肥の中に種が混じっているそうです。今年の5月は涼しくて雨も少なく高原の夏のような爽やかな気候だったのがよかったのでしょうか。 連休中に田植えのあと草が急に伸び始め、畑をひとまわりするのに朝夕の草刈を1週間。サマーフレッシュの収穫。そうこうしているうちにみかんの花が咲き始め、市場出荷の場合は農薬散布。我が家の場合はこの後、木成り甘夏の収穫と夏肥の施用もあります。
急発進すると体を壊しやすいもの。4月中ごろから徐々にウォーミングアップし5月でGo!です。
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